ようこそ鶴見大学歯学部生理学講座へ。
鶴見大学歯学部生理学講座は、鶴見大学に歯学部が開講された昭和46年4月1日に勝木保次教授と柳沢慧二助教授が、東京医科歯科大学医学部生理学講座より鶴見大学歯学部に転任し、生理学講座がスタートいたしました。
初代教授の勝木保次先生は、耳鼻咽喉科の臨床医として勤務されたご経験を生かして、聴覚生理学ならびに側線器官の比較生理学の研究を行われました。また日本の生理学の発展にも多大な貢献をされ、愛知県岡崎市の「生理学研究所」の設立準備委員長としてもご活躍をされました。
勝木保次先生は、昭和49年9月に東京医科歯科大学に学長として転任され、2代目教授として柳沢慧二先生が就任されました。柳沢慧二先生は、勝木先生以来の聴覚生理学ならびに側線器官の比較生理学の研究を継続発展されました。
平成17年7月より、3代目の教授として三枝木泰丈先生が就任されました。三枝木泰丈先生は、大学では電気工学を学ばれ、卒業後は横浜市立大学医学部生理学第1講座とジョンホプキンス大学生体医用工学科で、工学的手法を用いた心筋の動力学特性の研究を行われました。 帰国後は、鶴見大学歯学部生理学講座で、心筋の研究を継続されるとともに、その手法を咀嚼筋研究にも応用して、新たな研究領域を開拓されました。
4代目の教授として、平成24年1月1日に奥村敏が横浜市立大学医学部大学院医学研究科循環制御医学より就任いたしました。私は、これまで循環器領域のサイクリックAMPシグナルの研究を、いろいろな遺伝子改変動物を作成して行ってまいりましたが、サイクリックAMPシグナルは、心臓だけでなく、全身の各臓器のシグナル伝達に重要な役割を果たしています。
現在、鶴見大学歯学部生理学講座では、咀嚼機能の研究に加えて、口腔領域と循環領域におけるサイクリックAMPシグナルとその共通領域を、いろいろな動物モデルや遺伝子改変動物を用いて研究を進めています。また近年報告された新しいサイクリックAMPシグナル (Epac1やGRIN3)のノックアウトマウスを用いた研究も開始いたしました。
学生教育に関しては、歯学部2年生を対象にした生理学講義ならびに生理学実習、CBT、歯科医師国家試験にむけた講義も担当しています。また、日本生理学会(JPS編集委員、他学会連携委員)や日本循環制御医学会(学会誌編集委員)の活動にも参画させて頂いています。
奥村 敏